あなたは、トラックを運転したことありますか?
普通免許でも運転できるトラックはありますが、何も知らないままトラックを運転しようとするのは大変危険です。
トラックには、車高、荷物の積み方、内輪差、サイドミラー、死角のことなど、知らなければ、重大な事故に繋がりかねない、注意事項がたくさんあるんです。
ここでは、トラックに乗る際に守るべき、最低限の注意事項についてまとめています。はじめてトラックを運転する方、必見です。
目次
まずは、トラックの車検証と運転免許証を確認!
レンタカーなどでトラックを借りた際、乗る前に、必ずトラックの車検証を確認しましょう。
この時に確認しなければいけないのは、2点。
- 自分の免許で運転できるのか
- 車高がいくらか
この2点は、必ずレンタカーに乗る前にチェックしてください。
運転資格があるのか、確認!
レンタカーを運転する前に、トラックを自分の免許で運転可能かそうでないのかを、必ず車検証で確認するように注意しましょう。
ざっくり分けると、
- 普通自動車運転免許は1.5トン や1トン トラックまで
- 準中型免許(5トン限定)は、2トンまで
- 准中型免許以上は、4トン トラック~
が運転可能となっています。
しかし、これはあくまで目安で、2トン トラックの中には、准中型免許では運転できない車種が存在するおそれがあります。
自分の免許証の範囲では、扱えない車両を運転した場合、最悪「刑事罰」が下るおそれがあります。
トラックの車高制限
国土交通省 「車両の高さの最高限度を4.1メートルとする道路の指定及び高さ指定道路に関する標識の制定について」付属PDFより抜粋
次も大事なこと。「車高制限」
乗用車を運転しているときには気にならないんですが、実は駐車場やトンネルなどには、車高制限が存在します。
自分のトラックの車高は、車検証で、かならず注意して確認するようにしてください。
自分の運転するトラックの車高を把握せずに運転していたら、「トラックの上の部分が引っかかった」なんてことになりかねません。
たまにテレビで、車高制限に引っかかって立ち往生している、大型トラックを見ますよね。
注意しないと、あなたの運転するトラックも「テレビに写ってしまう」かもしれません。
トラックは、過積載に注意!
全日本トラック教会 「トラックドライバーのための 安全運転の基礎知識」PDFより引用
荷物を一気に運びたいかもしれませんが、荷物を積みすぎる「過積載」には十分注意してください。
それぞれのトラックには、「積載制限」が決まっています。
これは、荷物を積める限度のことです。
「積載制限」を超える荷物を積み込むと、「過積載」となり、ブレーキが効きにくくなる、カーブでバランスを崩しやすくなるなど、交通事故へのリスクが飛躍的に高まります。
警察の取締も厳しく、10割以上の過積載をした場合、それだけで免許停止、その上刑事罰に処されるおそれがあります。
「過積載」には、十分注意してください。
トラックの荷物の積み方のコツ
全日本トラック教会 「トラックドライバーのための 安全運転の基礎知識」PDFより引用
荷物の積み方にも、コツがあります。
複数個の荷物の全体的な重心を、荷台の中心位置に近づけるようにするのです。
これは荷台の中心、「荷台中心」に荷物の重心があった場合、もっとも運転が安定するからです。
反対に、荷物を偏って載せるのは、大変危険です。
前方に偏っても、左右、後方に偏ったりしても、すべて交通事故につながりかねません。
荷物は、きちんとバランスよく載せるようにしましょう。
乗るとわかる! トラックは運転席が高い
全日本トラック教会 「トラックドライバーのための 安全運転の基礎知識」PDFより引用
まず、トラックに乗って驚くのは運転席の高さです。
トラックの運転席は、普通自動車よりも1.5倍から2倍程度、高くなっています。
そのため、車間距離は実際よりも広く、速度は実際より遅く感じる傾向があります。
前の車との車間距離を詰め過ぎたり、速度を気づかないうちに出しすぎてしまったりしてしまいがちです。
車間距離はいつもより広めにあけて、スピードメーターはこまめにチェックするように心がけましょう。
エンジンをかける前に、死角を探せ!
トラックは乗用車に比べて、運転席からの死角が、格段に広くなります。
また死角の位置も、かなり異なります。
運転席から見ると、トラックの左側はミラーで見える範囲以外、すべて死角となってしまいます。
トラックの後方は、ミラーでも確認できないため、ほとんどが死角です。
普通車を運転するような、普段どおりの感覚は、右折や左折、バックで、思わぬ重大事故を引き起こすおそれがあります。
運転席に座ったら、まずぐるりと回りを見渡して、死角がどれくらいあるのか確認しておきましょう
ちょっと不安? ルームミラーが見えない
アルミバンタイプは、そもそもルームミラーが付いていません。
平ボディタイプは、ルームミラーが付いていますが、積み荷を載せると、荷物で見えなくなる可能性があります。
初めてトラックを運転する人は、ルームミラーが無いので戸惑うかもしれません。
ですが、トラックはサイドミラーがカバーしてくれる範囲がとても広くなっています。
運転する際、基本的に大きな問題は無いはずです。
バックミラーが無くてどうしても不安だという人は、トラックによってはバックモニターが付いている場合もあるので、バックモニターが付いているトラックを選びましょう。
巻き込み事故に繋がる……内輪差が違う
トラックは、乗用車よりも全長が長いため、どうしても内輪差が大きくなってしまいます。
運転する際、内輪差に気をつけていないと、左折時に脱輪してしまいかねません。
内輪差による巻き込み事故も、非常に危険です。
左折する場合は、死角の広さも重なり、重大な事故につながるおそれがあります
内輪差には、常に注意をする必要があります。
特に左折する際には、細心の注意を払うようにしましょう。
乗用車にはない特徴……オーバーハング
トラックには、「オーバーハング」が存在します。
「オーバーハング」とは、トラックの後輪からはみ出た部分のこと。
「オーバーハング」を知らずにトラックのハンドルを切ると、非常に危険です。
曲がるときに、角に車体のお尻をぶつけてしまったり、車線変更では、隣の車線にお尻がはみ出てしまい、接触事故に繋がりかねません。
「オーバーバンク」にも、十分注意する必要があります。
横転に注意!
トラックは乗用車に比べて車高が高く、重心の位置が高めです。
安定性は乗用車よりも低く、積載状態でカーブを急いで曲がると、横転しかねません。
トラックの運転時には、右折や左折の際、特に速度を落とすように注意が必要です。
また、車の面積が大きいため、横風などの影響も強く受けやすいです。
速度を出すと、横風にも煽られやすくなりますので、あわせて注意が必要です。
まとめ
ここまで、トラックの運転で最低限注意することをまとめてきました。
- 車検証の確認
- トラックの車高の確認
- 過積載
- 荷台中心
- 死角
- 内輪差
- 横転
など、トラックの運転で気をつけるべきことは、数え切れないほどあります。
トラックは、なれが必要な車です。
大きな車体で大量に荷物を運べる代わりに、事故を起こしたら、被害はそれだけ大きなものになります。
初めてトラックを運転される方は、人一倍運転に気をつけるようにしなければなりません。
本当は、はじめての方がいきなりトラックを運転するのは、少々荷が重いのかもしれませんね。